2011年4月21日木曜日

100000年後の安全 未来の子供たちにとっては、私たちは加害者


吉祥寺バウスシアターで観てきました。

福島原発が収束しない中での視聴。
テレビでも取り上げられてるとか?

200席ちょっとの座席で、
7割くらい席が埋まっていたでしょうか、
整理券取得するために20分くらい並びました。
レディスデーなので安かった、
通常だと1600円のうち200円が寄付されるらしいのですが
レディスデーで1000円だから寄付はされないっぽい、
ちょっと残念。
でも、手頃な価格で沢山の人に見てもらったほうがいい
内容でしたね。

*若い人はあまりいなかったな~
10~20代前半
やはり若い盛りは、あまり興味ないんだろうか。。
吉祥寺は若い子がたくさんいるのだけどね^^;

http://kichijoji.keizai.biz/headline/1132/
4/22までの上映とありますが、5/6までに延長されたらしい。

以下、部分ネタバレ注意

ウランを燃やして核燃料を取り出した後に出るのが放射性廃棄物。
原発を運転する限りは、放射性廃棄物は絶対に出るもので、
いわばゴミであるが、それが10万年もの間放射能を出し続けるために、
地中奥深くに埋めないといけない。

その放射性廃棄物の処分場がフィンランドのヘルシンキにあり、
オンカロ(隠し場所)と言われている。

そんなドキュメンタリーです。
オンカロの内部にも潜入しているので貴重な映像です。

すごくないですか、10万年って。
今から10万年さかのぼると、ネアンデルタール人の時代らしい。

何十年もかけてオンカロに次々と放射性廃棄物を埋めていって、
いっぱいになったら、コンクリートで埋め固めて、、
表面的(地表的には)何事もなかったように、
元の土地に戻すそうです
(あくまで地上のみ。土の中には原発の墓場があるわけですから)。
木を植えて、家を建てて、、という具合です。

それでこの映画のテーマとして、
この埋蔵した放射性廃棄物が安全になるのは(放射能を放出しないまでになるには)
10万年ということですから、このオンカロの存在を後世にどう伝えるのか?と。

危険だから絶対に掘り起こしてはいけない、と言い伝えていくのか。
それとも表面的には普通の土地なので、隠し続けていくのか。

私たちは、長くて50年、100年先のレベルでしか、未来が予測できないのに、
数百年、数千年、数万年、、、先の人類に、どのような形でメッセージを残すべきなのか。
10万年前のネアンデルタール人のことが断片的にしかわからない、言語なんてむろんわからない、
そんな私たちが
10万年後のまだ見ぬ人類の末裔たちに、危険なものである。ということを
正しく伝えることできるのか?
できると言える人はどこにもいません。

そもそも10万年先まで見つからなかったとしても、
その間、世界情勢・環境がどう変化するかわからない。
戦争が起きて攻撃される可能性だってあるわけです。
ちなみにフィンランドは6万年後に氷河期になるらしいです。

環境破壊が進む昨今なので、そもそもそれまで地球が
持ちこたえられるのか?って話なんですけどね。

ちなみに放射性廃棄物をオンカロのような形で
埋蔵できるのは、地震がなくて土地が安定してるところのみです。
地震大国日本には埋蔵できる場所がありません。

原発がある限り、放射性廃棄物は必ず出るわけですから、
原発問題はやはり世界規模で考えないといけないことです。
今、原発を廃炉にしたところで、10万年後までゴミを保有しないといけないのは
事実なんです。

これはもうとんでもない話だと思いませんか、、
今まで無知だった自分が情けなくて仕方がありません。
去年広島祈念公園で核爆弾の怖さをあんなに感じたというのに。

お隣りの国が核保有したり、ミサイル打ってきて、
不安だなあなんて思っていたけれど、スケールが違います。

とりあえず日本は、エネルギー政策をシフトチェンジして、
エネルギー庁、保安院、東電のズブズブ体質は改めて、
自然エネルギーを採用していきたいところです。

健康・安全に代わるものはありません。

この映画は本当に重いです。
前半は正直気分が悪くなりました。
(音効がまた怖いので、恐怖心を増幅させる、下手なホラーよりも?、)

でも、これは事実として知っておくべきだと思います。

未来の子供たちにとって、私たちは立派な加害者です。
こんなに危険な物を生み出し、利用し、豊かな生活を得て、
超危険な大量のゴミを残すわけですから。
すべての生き物に、謝っても謝っても、許されない、
取り返しの付かないことをしてしまったのだと思います。

罪の意識があるのなら、
反原発を掲げていかねばならないと思います。